今の時代の消費者行動の最果ては購入ではなくシェアと言われています。
スマートフォン、SNSがもたらしたものは消費者に広告効果がある時代の到来でした。一昔前ならテレビの専門家がオススメをする、企業が雑誌を介してオススメする、コマーシャルという選択肢しかなかった事を考えればこの変化はとてつもないイノベーションです。「1億総マーケター社会」といえます。
自己決定のシェアは全く時間とお金の観点で自身の利益につながらない利他的な行為です。(オススメしたいものをオススメしている事は本人にとっては利己的行為ですが、趣旨とズレるので一旦置いておいて下さると嬉しいです。)
利他的な行為は信頼性の担保に繋がるため、自己決定のシェアは別の誰かの購入に繋がります。
ここが面白いところなのですが、利他的な意見を参考にする行為は買わされ感を感じずに自己決定による購入だと感じることができます。
逆に広告は買わされ感があるから買わないため、今は広告に一番広告効果がない時代になってます。これはYouTubeの広告で皆さん実感しているかと思います。
これだけレビューやSNSが発達している以上、吟味して一つを選ぶようなモノの衝動買いは終わりを告げていますが、これは無くなったのではなく、衝動買いは衝動シェア、衝動検索に転換したと言えます。知る→見る→買うが知る(見る)→調べる→比較する→買うとなり、見るの後に生まれる衝動の行き場が買うから間に挟まった調べるに食われたという考え方ですね。
これを踏まえた上で店舗を建てる、新商品を出す際に必要なことは、自己決定導線をデザインすることかと思います。
目に入る、目にとまる、調べさせる、足を運ばせる、脳を使わせる、シェアしたいと思わせる、という導線設計ですね。
買ってもらうことがゴールだった頃とシェアしてもらって次につなげる現在の大きな違いは可処分所得、可処分時間、可処分精神の話につながるのですが、こちらはまた別の機会に。
コメント
[…] 一応下記の続きに当たります。 https://www.mine-think.com/?p=16 […]