ストーリーの販売

東信(あずままこと)さんという方をご存じでしょうか。
私も某番組で知った程度のにわか知識ですが、世界で活躍するフラワーアーティストです。

【wikipedia】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BF%A1_(%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%88)
【公式HP】
https://azumamakoto.com/

東さんはいわゆる花屋のように花単体を売るのでなく、文字通りアーティストとして花を用いた生命の表現を行います。
東さんのinstagramの投稿の一例はこちらになるのですが…

東さんは上記のInstagram投稿に象徴されるように、花というもののの花としての始まり開花から枯れ果てる終わりまでを一つのアート作品としております。

この、始まりから終わりまでを作品にする、所謂点ではなく面で売るというやり方です。
花単体ではコモディティ化しているため一定の価値しか付きませんが、これを東さんが手がける花の生涯のストーリーとすることで、多大な価値を生んでいるんですね。

この面で売るというやり方は東さんのフラワーアートに限った話ではなく、他の分野でも横展開していく動きがよくみられます。


軽く例を挙げるとすれば、例えばshowroomで投げ銭が飛び交うような配信者はパフォーマンスのクオリティが圧倒的とは決して言えないですが、その姿に感化されたものが投げ銭をしております。これは例えばアイドルになりたかった年配のおばあちゃんだったり、歌の世界に出ていきたいけどどうすればいいかわからずもがくように配信を行っているものだったりします。


他に開発の例でいえばアジャイル開発がこれに当たります。アジャイル開発をざっくりと説明すると、システムの開発を進行させながら、作る過程で生じた要望に合わせて進路を調整していくここ数年で生まれた開発手法です。前例のないシステムを作る場合何が必要かが顧客にも開発者にも想像が及ばないため使われる手法のようです。(先に顧客とのやり取りでシステム完成までの進路を作ってそれに沿って開発を進める手法をウォーターホール開発といいます)

アジャイル開発とは
https://hnavi.co.jp/knowledge/blog/agile_software_development/

これらに共通している点は、東さんは花の生涯という軌跡を、showroomは自分自身の人生という軌跡を、アジャイル開発は開発開始から完成までの試行錯誤の軌跡を持っているという点です。


軌跡とは人・物・事にとっての物語(ストーリー)であり、どうやら人間はこれに感化されることによって濃いファンになり、まるで自分事であるかのように思い入れを持つに至ります。(東さんに関しては花のストーリーの魅せ方を圧倒的クオリティ最大化させてぶっちぎるような、ストーリー×クオリティのかけ合わせの側面が強いですが。)

このストーリー需要が高まった理由につきましては、また後日。

コメント

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  3. […] これ、ストーリー需要にも繋がる話ですよね。ノンフィクションを物語に替えても成り立ちます。ストーリー需要が国会での戦い方を変えたのであれば、企業の戦い方すらも何か最適な方法があるのではないでしょうか。 https://www.mine-think.com/?p=7 […]

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