ついで行動の導線デザイン

私は習慣としてボルダリングを可能な限り毎週1回やるようにしているのですが、行く日は決まって金曜の夜なんですよね。なぜかというと金曜に行く方がついでに行くことができるのに対し、例えば土日に行くとなるとわざわざボルダリングの為だけに外出する必要が出てしまうからですね。

上記に関しては私が単にものぐさなだけととらえることもできるのですが、理屈で考えた場合に関しても、1つのことをやるための移動時間と、2つのことをやるための移動時間だと、2つのことをやるための移動時間の割合の方が少なくなることはイメージできるかと思います。

今回の話はこのついで行動をテーマにした内容ですね。今あらゆる娯楽の分野が苦戦を強いられている話を耳にしますが、基本的に原因は娯楽の多様化とスマホの存在が理由ではあります。家にいて時間を楽しく使うことが容易になったという事ですね。都市と地方の情報格差は均一なコンテンツであるスマホによって確実に埋まっており、生身での直接対話以外に関しては、東京との明確に差が出てしまうものは意識差くらいかと思います。

という事は地方産業は逆説的にスマホという娯楽に顧客の時間を取られて衰退のピンチを迎えているという事になります。家から引っ張り出すという課題を解決しなければ足を運んではくれない状況というわけです。

ここで先ほどのボルダリングの話につながるのですが、学校終わりに遊ぶ、仕事終わりに遊ぶなどの「ついで行動」には人の行動エネルギーのハードルを格段に下げる効果があります。今外にいる状況であれば、腰を落ち着けてスマホをやるためにわざわざ家に帰らなければいけないという事になるので、外にいれば近場の遊びの方がやりやすいケースも出てきます。

これを踏まえて地方において集客を本気で行うには自分の会社1社で戦い一人で勝とうとすることはそれ一つで相当魅力的なコンテンツでなければ難しいかと思います。単体のパワーで自宅の娯楽に勝る勝負をするという事ですので。
上記をクオリティ以外の面で勝負できる状態にするために必要なことは、1社一人勝ちを狙うのではなく、複数の会社と連携をし、お客さんのその日1日をデザインするような一連のイベントにすることが最善の手だと思います。


例えばサーカスをやっている会社の人間だとした場合、 いちご狩り農家と宴会場と提携を結び、昼間にいちご狩り、その後にサーカスを鑑賞、サーカス鑑賞後は観客全員ご招待で宴会(宴会の中にいちご狩り農家のいちごをふるまう)などのように、顧客の1日のスケジュール導線を設計することで、1日の時間をもろともジャックしてしまうことで勝負を仕掛けることができるのではないでしょうか。

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