ヒットのその先

本日はヒットのその先、ロングセラーの話をしていきます。

多くのコンテンツに言えることですが、一時的にコンテンツ拡充のためにお金と時間など力を入れて盛り上げヒットさせる事はできても、ひとたび力を入れなくなるとすぐに廃れてしまうという事はよくあると思います。ヒットをロングセラーにするうえでのブレイクスルーは一体何なのでしょうか。

ロングセラーの例として今回は遊戯王カードの例を挙げます。おそらく小学生時代やっていたという男性は多いでしょうし、やったことがない人でも名前は知っているでしょうか。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8A%E2%98%86%E6%88%AF%E2%98%86%E7%8E%8B%E3%82%AA%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0

1999年に発売されて以来現在も新弾が出続けており、2009年には世界で最も売れているトレーディングカードゲームとしてギネス記録として認定されたカードゲーム界の首領のような存在です。累計販売枚数が250億枚というのはけた外れの枚数ですよね。

遊戯王は原作の漫画からカード化され、現在もアニメは放送されているようですが、原作者高橋和希さんはアニメの題材が変わるに従い関わり方を変えていき、はもうほとんどアニメにも関わっておらず、カード制作に関してはほとんど関わっておりません。
私事ですが私は大会に出る程度に遊戯王カードを本気で楽しんでいた時期があるのですが、遊戯王カードでよく起きる面白い事として、開発者が想定していないようなコンボがユーザーに発見されて、後々禁止カードになることがしょっちゅうありました。

ここでの重要なポイントは、当初作り手だった人が注力し続けていなく、作り手売り手以上に消費者側が熱量を持って作り手以上に詳しくなっているという点です。
コンテンツの盛り上がりがある段階を超えたとき、消費者の中で自発性が生まれ、作り手の意図を超えまるで別の生き物のように勝手にコンテンツスケールが膨らんでいく状態という事ですね。熱狂に当事者意識がないので今回例に挙げませんでしたが、一般的な例でいえばハロウィンなどもこれに当たるかと思います。私が知らない間にクリスマスの市場規模を超えておりました。

上記を踏まえたうえで考えるに、1度のヒットで終わらず恒常的に売れるロングセラーコンテンツを作るという事は、そのコンテンツを一定コミュニティの中において文化のレベルまで浸透されるということなのだと思います。

ここの整理をしていた時に一つ思い浮かぶことがありました。西野亮廣さんが仰っていた、自分が作ったモノをどうやって消費者まで届けるかの流通について考えないのは、クリエイターの育児放棄であるという言葉です。ロングセラーは作者の手を離れて勝手に成長するという現象であることから、ロングセラーとは作品の親離れといえそうです。

ヒットはメソッド化されているますが、ロングセラーはおそらくまだメソッド化されていないので、ここのメソッドを確立して業界をジャックできると世の中をよりよくできるのではないでしょうか。

私も人生でロングセラーを達成できるか怪しいものですが、現在の段階で言えそうなのは、 ロングセラーの必要要件はおそらく、「自分の想像を超える」プレイヤーの登場だとは言えそうなので、完成しきっていない存在やモノが語りしろや応援の余白を生み、プレイヤーの登場を促せるのかもしれません。

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