今回は嘘はヒューマンエラーなのかという話をさせていただきます。
嘘をつくことを極度に悪いことであるように考える人がいますが、じゃあ世の中に嘘を一切つかない人がいるかというと、ほとんどあり得ないかと思います。嘘はつく人が悪だとすると、日本人全員が悪人という事になってしまいますので、ヒューマンエラーという事にするにはいささか都合が悪いですよね。
じゃあ嘘をついたことがある私達が四六時中嘘をつき続けているかというと、全くそんなことはないかと思います。騙すための嘘は別のこととして考えましょう。例えば子供が嘘をつくのは自身が責められていると感じるときについたりします。社会人が嘘をつくのは、会社の為だったりします。
という事は私が考える結論としては、嘘はその人に原因があるヒューマンエラーである場合はほとんどなく、多くは環境によってつかされるのではないかという事です。
最近よくいう考え方として、性弱説というものがあります。
https://attrise.blog/ceo/archives/9003
性弱説とは性善説か性悪説かという問いに対する第3の案ともいうべきものです。人間は生まれながらにして善人であるという「性善説」、反対に生まれながらにして悪人であるという「性悪説」に対して、人間は生まれながらに弱い存在であるという考えが「性弱説」です。つまりどんな人間も嘘をつかざるを得ない状況なら弱さが露呈し嘘をついてしまうという事です。
この考えは嘘に限らず盗みや悪意など負の感情や行動全般に対して適用できる考え方です。性弱説の考えの良いところは、性善説性悪説のように思考停止せず、そもそも弱いのだから弱さが出ない仕組みを作ろうという生産的な活動に結びつけられる点ですね。
もしあなたの子供や友達、同僚や後輩が嘘をついたのであれば、嘘をつく人間という事に失望したりせず、何故嘘をついたのかという点を解釈する必要があるのかもしれません。
今回は以上となります。
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