異世界転生が何故人気か

今回は異世界転生が何故人気かという話をさせていただきます。

結論としては見える成果を出したい作者と、楽をしたい読者のマッチング現象なのではないかと思います。

楽をしたい読者とはどういう事でしょうか。最近の漫画などを見ていて私が思う事なのですが、所謂感情曲線を描くような漫画が結構減ってきているなと感じております。感情曲線とは平たく言えばピンチ、チャンス、逆転、ハッピーエンドなどの読ませる側の感情に起伏を生み出すような話の構成の仕方ですね。読み手はそれを見てハラハラしたり、爽快感を得たりします。

上記のような構成の話はまだまだ人気は有るのですが、それとは別の漫画構成の柱として、感情を起伏させない漫画というものが増えていると感じます。言い換えるならば、誰も不幸にしない作品や、終始ただただほほえましい作品、笑える作品などですね。所謂ピンチが存在しないんです。

こういった感情を起伏させないような漫画原作のアニメしか見ないという人が私の知人にいます。その人から話を聞いたところ、家でアニメを見るときは基本的に感情移入しなくていいような、ボーっと見てられる作品だけを見ていたいとのことでした。

私には全くない価値観であったため未知との遭遇という感じで凄く面白かったです。ただ解釈をしてみると理解はできる需要だとも思いました。おそらく社会生活において心を費やして取り組んでいる人にとっては、わざわざ社会生活以外でまでハラハラしたくない、感情移入したくないという事なのだと思います。確かに見るときに重いといわれる物語はあり、そういう作品を見るときは悪い意味ではなく理解と感情の起伏で疲れを感じるという事があります。

異世界転生とはまさしくこういった楽をしたい読者が求めている作品で、求めに応じることが目に見える結果になるため作者も異世界転生を書くという現象が起きているのではないかと思います。

今回は以上となります。

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