商品の立ち位置からみる、信頼に基づく舵取り

私は普段ゲームをよくやるのですが、ゲームであるあるだなと思うこととして、販売延期があります。ゲーム開発の場合リリースできないレベルの致命的な不具合が発生したり、開発そのものが遅延しているなどのケースで延期になるケースが殆どらしいです。

ゲームという趣味の場合複数を並行してやるという事が難しく、一つのゲームに費やす時間が少なくとも20時間を超えるので、「この日にこのゲームを買うからそれまでに終わらせよう。」というスケジュール感覚で次にやるゲームを決めるやり方が多いので、やる予定だったゲームが延期になる=不満の声が増えるということに繋がることになりますね。

ただ逆に考えると、複数の利用が成り立つもの、一つあたりに費やす時間が短いものの場合、スケジュールなど立てず場当たり的に次々利用するので、こういったものに関しては発売日遅延の不満が溜まりづらいという予測ができます。

例としては音楽、1冊で完結するビジネス書などの本、食べ物などが挙げられます。いずれも大体が成り立ち、1つあたりに使う時間が短いので、再発売が決まった時にすぐに享受しやすいため切り替えられるという事ですね。

では発売を延期するメリットとはなんでしょうか。これについては共通して言えることとして延期前よりも表に出す物の質が上がることです。延期による不満が出づらい商品の場合はこれに加えて、延期した団体の信頼が上がるという事が起きる場合があります。

例えば「今月発売予定だったお菓子は味に納得がいかなかったので出しません。」として発売を延期すると、次に発売した時には正真正銘納得のいく味になったのだという大衆心理が働き、実際に美味しかった際には納得しないできならお金は取れないというスタンスに対して個人あるいは会社にファンがつくことになります。その文章がSNSで話題になれば、お菓子を認知していなかった層まで興味本位で買う可能性も考えられますね。

BtoBの世界やオファー形式では絶対的な納期ですが、コンシューマビジネスは大衆にとっての実害になる事はすくなく、逆に発売しない事は売り手にとっての売上の実害になりやすいため、大衆の納得感>納期という優先度の方が信頼につながる場合があるという事です。

なので考えなければいけないのは、一方を損なうしかない場合自分が発売するものが買い手にとってどういう立ち位置なのか、それを踏まえた時遅れる事と質を損なう事どちらが個人あるいは法人の今後の評価を下げる行為なのかを考え舵を切る事なのかと思います。発売延期後に想定以上のものを見せる事ができれば、場合によっては逆転につながるかもしれません。

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