優れたリーダーの資質

今回は優れたリーダーの資質という話をさせていただきます。私自身にリーダーとしての経験が乏しいため、時代変遷を鑑みた時になんとなくそうなのではないかと感じている部分の話ですね。

結論から申し上げますと、現代における優れたリーダーの資質というものは、自分が現在持っているリスクや弱みを見せることができることだと考えられます。

かつて求められてきたリーダーというのは、なんでも自分でやってしまえるよう能力の高さ、正解を早く正確に出せることが資質でありました。何故こういうリーダーが求められていたかというと、日本がまだニーズによる発展の余地があったため、正解を出すことによる経済成長が求目られておりました。この部分は学歴社会からも如実に表れており、教育界が育てた正解を出せる優秀な人間がリーダーになっていたという事ですね。

現代に関してはグーグルをはじめとした検索ツールにより、技術が大量にコモディティ化しました。私自身仕事は調べながら進めておりますが、これを学校のテストに当てはめたらカンニングして得た知識でテストの点を稼ぐような要領で、お金を稼いでいるという事になりますよね。つまり知っている事、正解を出せることに以前ほど絶対的な価値がなくなったという事です。ニーズは完全に満たされてしまっていることからもこの状況に拍車をかけました。

では今どういう人間が評価されるかというと、平易な言葉で表すのであれば、本当のことを言う人です。正解で差別化ができない世界においては、あなたがどう思っているのかにしか違いが生まれないので、嘘偽りなく生きていることが評価の対象になりました。ドナルドトランプさん大統領に選ばれ、立花孝志さんが当選するところからもこの変遷が分かるかと思います。つまり現代というのは、膨大な情報の中から、自分の信じたい情報だけを信じ、主張の代弁者を支持する時代になったという事です。この変遷はVUCAと呼ばれる誰も未来を予想できない時代だからこそ成り立っているといえると思います。

この本当のことを言うというのはリスクを見せる、弱みを見せるという事にも言えます。例えばオンデーズは海外展開を皮切りに飛躍的に業績が向上しましたが、海外展開をできた理由は社長の田中修二さんが英語を得意としていないからと言われています。優秀な人が「海外展開をしよう」といい活動を始めた場合、社員の人は「そりゃああなたはできるけど…」となり、ハードルが高くセカンドペンギンは生まれづらい状況になってしまいます。田中修二さんは英語が得意ではないにもかかわらず自ら矢面隣率先して開拓をしていため。「英語ができない田中さんが頑張っているなら私も頑張らないと」「海外展開は英語力が必須ではないのか」などという形で、セカンドペンギンが生まれやすくなったという事です。

今求められているリーダーは安心できる、頼りになる先導者ではなく、弱みを見せるほど信頼してくれる、できる事とできない事がありできない事を頼ってくれる、弱みを見せるほど信頼してくれる、社員がベストを尽くしたことを認め、最後には成功をただ祈るような祈祷者へと転換しております。この俄かには信じがたい非合理な変化が正しいという前提で物事を考えてみると、何か見える未来があるかもしれません。

本日は以上となります。

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