新しい事≒既存

本日は新しい事には必ず近い既存のやり方があり、転用や要素の追加でできているという話をさせていただきます。

0to1と呼ばれる、新規ビジネスや新しい戦略は、完全に新しい事というものはほとんどないという事ですね。

例えば以前私がブログに記載したストーリー経済の話も過去のノンフィクションを娯楽化するという既存のやり方を、現在に転用しただけに過ぎません。
https://www.mine-think.com/?p=188

他に例を挙げるなら、クラウドツールなどの1か月トライアルや書籍無料公開などのフリーミアム戦略も、過去を遡ると試食販売などを、オンラインに転用しているだけです。

だけとは言っておりますが、その、少しの変化がやられていないことに気づき、その費用対効果の高さに思い至ることが凄い事なんですよね。
試食販売と違ってデータはいくら配っても材料費がかからず、公開の仕方を工夫すれば制限を持たせてより完成版を見たくなるという事が絶大な威力を発揮しますし、電子決済のpaypayはクレジットカード情報を登録しているアプリでQRを読み込ませるだけという、ともすれば誰でも思いつきそうなアイディアがその使いやすさでシェアを拡大するわけです。

人間どうしても0から凄いことをやりたがってしまう生き物なのですが、必死に捻出した案は他の誰かが思いついていて、既に始めていたり既に壁にぶつかりできない理由が明確になっていたりします。

既存にあやかる強みというのは、既に核の部分ができているので後は誰もやっていない分野に転用したり要素を追加するだけのリソースで済むことは勿論ですが、一番重要なことはそれを始めるにあたり誰かを説得する材料が既にあるという事にあります。
長い事同じ業界に務めていると前例がないという理由でやっていないだけで、やれば確実に成果に繋がるような財宝が眠っているアクションがあります。前例がないというだけの理由であれば、既存の成功事例で納得させられる可能性は高いです。

全く新しい事を始めようとする場合、0から思いつくまでの時間加え、思いついた後にそれを始めるための交渉方法も考えないといけないことになります。新しい事で1件交渉を終わらせるまでに、既存にあやかって交渉をしている人は、おそらく3,4件ほどの交渉を行えるでしょう。

物の価値とはアイディアの希少性ではなく、現状からどれほど変化をもたらせるかです。
てこの原理のように、既存にあやかり大きな変化を生み出していきたいですね。

本日は以上となります。

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