マスク転売禁止からわかるヘイト管理の重要性

今回はマスク転売禁止からわかるヘイト管理の重要性という話をさせていただきます。

マスクの転売が原則禁止という国民生活安定緊急措置法という政令で10日に閣議決定されるようですね。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56454840V00C20A3MM8000/
罰則として5年以下の懲役または300万円以下の罰金と明確に明言されたことはかなり驚きました。

ヘイト管理という言葉を用いてこの件のメカニズムを説明するのですが、そもそもヘイト管理とはゲーム発祥の言葉であり、ヘイトとは敵が誰を攻撃のターゲットにするかを決定する要素であり、ダメージをたくさん与えすぎる、回復などの支援をしすぎることでヘイトが溜まり集中攻撃されてしまうので、ヘイトを稼ぎすぎないようそこそこに立ち回るというような調整の事をヘイト管理といいます。
一言でいえば、敵意を向けられすぎないように立ち回る行為の事です。
https://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%98%E3%82%A4%E3%83%88%28mmorpg%29

今回転売屋が初めて法規制を明言されましたが、転売屋が今初めて国に知られたかというとそんなわけではなく、当然のことですが今日まで転売屋はそれこそ生活が成り立つレベルで稼いでいました。では何故今のタイミングで法規制をされたのでしょうか。

結論としては転売屋がヘイト管理を見誤ったからです。
今まで転売屋が儲けるための主力の買い占め対象はライブのチケットやファングッズでした。その間当然転売屋はそれぞれのファンの人たちのヘイトを稼いでいたのですが、日本という単位から比較した時ファンというのは少数のコア層であり、またそれぞれ別のファン同士の関係上の仲間意識などはないため徒党を組むようなことにもなることはなく、被害の大きさに対してそのヘイトに伴う怒りの声が、あまり波及することなくすんでました。

ところが今回コロナウイルスにおいてマスク、トイレットペーパー、消毒、ウェットティッシュなどの価値を全員が理解している普遍的なものを転売の対象にしたことにより、転売屋は日本全国民のヘイトを集めることになり、尚且つ共通のものによるヘイトであるため誰とでも徒党を組める状態であるため国の問題として取り上げられるほど目立つものになり、今回法規制を受けたというのが、今回の転売屋規制のメカニズムだと思います。

転売人は、今自分が捕まらないのはヘイトがどこに集まっているからかの分析を怠ったために集中攻撃のターゲットとなったという事です。

公の場での行動には必ず世間の目があり、その目がヘイトに成り代わることは当然よくあります。そしてSNSは公を拡大いたしました。
今回転売は明確に悪意を持っての活動ですが、今後私たちが新しい事をビジネスとしてやる場合も、表に出す場合ヘイトを集めるとしたらどの層であるか、その層のヘイトを集めることは致命傷に繋がらないかを事前に認識することが必要なのかもしれません。

本日は以上となります。

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